こんような本が


タイトル 家族だから愛したんじゃなくて、

なにげなく、テレビを見ていたら、ダウン症の少年が演技をしていました。
半年ほど前のことですが。
番組名は、「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」。
少年の名前は、吉田葵さん。
連続ドラマのメインキャストとして、ダウン症の人が演技をしたのは、日本で初めてだそうです。
他にも、役の成長に合わせて、小倉匡(たすく)さん、神戸(かんべ)孝太さん、友だち役として、ショウゴさん、高井萌生(ほうせい)さん、北島大輝(だいき)さん、が出演していました。
みなさん、ダウン症の方です。

ダウン症の人は、一般的な人より染色体を1本多く持っています。
そのことにより、筋肉の緊張度が低く、ゆっくり成長します。
(最近、三重大学が、新しい研究を発表し、波紋が広がりました。)

ダウン症の人も、一人一人、性格や個性が違い、それぞれ、できること、できないことも異なります。
ですが、吉田葵さんをはじめ、みなさんの活躍は、適切なサポートがあれば、社会参加はもちろん、希望する職場で仕事ができる可能性をもっていることを示していると思いました。
吉田葵さんは、役所広司さんが、カンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞した映画、「PERFECT DAYS」にも出演しているそうです。

ドラマ「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」は、岸田奈美さんの同名のエッセイが原作(写真)です。
だから、脚色や空想が入っているものの、ほぼ実話です。
岸田奈美さんには、ダウン症の弟と高齢の祖母がいて、中学2年生の時、突然、父親を亡くし、高校1年の時、母親が車いすを使わなくてはならなくなりました。
原作もドラマも、深い悲しみがベースにありながら、毎日「死なない」という選択をくり返してきた岸田奈美さん(ドラマでは、岸本七実さんになっています)のこころの動きが描かれています。
また、楽しんでほしい、という強い意思が感じられ、笑わされます。
笑いと悲しみは紙一重、表裏一体、ということを思い出させてくれます。

最近、吉田葵さんは、SNSに、「喫茶接遇サービス技能検定1級」に合格して、すごく嬉しい、と書いていました。
希望、がありますね。

※3月21日は、ダウン症の人が21番目の染色体を3本もっていることから、「世界ダウン症の日」と国連で定められ、世界各地でイベントが開催されました。

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